人の手相をいじって何が面白いねん。
早紀は里子に


昨日の出来事を話した。





「あなたを占ったのが




 誰なのか




 心あたりはないけど」





と、里子が言った。







「これを






 見て下さい」





早紀は



手のひらを差し出した。




手のひらには




黒い線が引かれていた。








「これは




 何?」






「運を良くすると





 言って書かれました」







「運命転換法の一種ね。




 私は




 滅多に使わないよ。




 手相はその人の努力でも変わるし、




 いい線を書いても




 サボっていたら




 効果無いからね」








そういいながらも、






線を見ていた里子の顔が






だんだん





厳しくなってきた。
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