もう一回好きと言って…
"冗談だよ
お前みたいな妄想男女に
俺様が告る訳ねぇだろ"
ズキンっ―
思い出しちゃった…
忘れる訳無いか、先週の事だもんね…
「おい、ブス。聞いてんのか?バカ」
女にブスはねぇだろ
バカも無いけど
ま、ここは堪えてやろう
拉致あかないし、
嗚呼、私って…
なんて大人なんだろ…
自分を尊敬するよ
そしてコイツはなんて子供なんだろ…
「ねぇ、高野。
髪なんで染めたの?」
私は話を逸らそうと話題を変えた
「あ?なんだよ、いきなり」
高野は突然の問い掛けに驚いている
「だって気になんじゃん」
ずっと気になってたんだ
朝見掛けた時から、真っ黒だった高野の髪が金色になってたから
「ん?何となく?
イメチェン?」
高野は少し伸びた髪をいじりながら、サラっと言いやがった
なんだ、その返しは
軽すぎるだろ
絶対何かあんだろ
てかあっただろ
それじゃぁ"アレ"はどーすんだよ
あんた命懸けてたじゃん
めちゃくちゃ頑張ってたじゃん
って思っても、…
一つも言うことが出来なかった
これ以上聞けなかった
高野の言葉は軽かったけど瞳がマジだった
なんかこれ以上踏み入れてはいけない感じだった
チクショー、高野の癖に
解ったよ、聞かないでいてやるよ!
でもいつか…
いつかちゃんと聞いてやるんだから!
覚悟しとけよ!