LOVE❤MISSION♂禁断のラブゲーム♀
さっきまで、がっちりと抱きしめられていた腕が解かれた。ふっと一瞬、体が宙にでも浮いたかのように安心感に包まれた。
「・・・私じゃない・・・でしょう?」
騎士が本当にキスしたい相手は・・・私じゃない。
それを知っているから...分かってるから......
揺れている騎士の瞳。
黒い闇が少しだけ柔らかくなっている。キミの瞳をそうしたのは・・・私。
「何で・・・キスしたの?何で・・・・抱きしめたの?・・・・何で優しくするの?・・何で・・・傍にいるの?・・・何で騎士と私は・・・・幼なじみなの?」
溢れ出てしまった言葉の渦
言うまいと思っていた言葉がすべて吐きだされてしまった。嗚咽と一緒に出た、すべての疑問が一番聞かれたくない相手の前で出てしまった。
ぎゅっと唇を噛み締め、帰って。と告げた。
たった一言の、この言葉に込めた私の想い
キミは・・・気付いてないよね――――?
騎士は何も言わず、さっと立ちあがり重たい足取りで部屋を後にした。玄関の方から、ガチャン..という大きな音と共に悲しい風が私に吹き付けた。
....分かんない。
.....怖いんだよ、騎士
分かっちゃったら・・・・止まらないから.....
私が抱く....キミへの想い
ずっと秘めてきた、自分自身にも隠してきた・・・・この想いが.....