LOVE❤MISSION♂禁断のラブゲーム♀
時間が、そして空気全体が止まったように思えた。
一気に私の体が絶望感に覆い尽くされた瞬間。
さっきまで私に笑顔を向けていてくれた如月さんが
私の名前を呼んでくれていた如月さんが
私の名前を知っていてくれた如月さんが
私の好きな人と———。
視界が眩んできた。
体を支えるのが、大分辛くなってきてくる。
両手に必死に力を込め、体を支えるながら、おぼつかない足取りで人ごみを抜けた。
「驚いたかしら?———如月、さん」
今、一番聞きたくない声が頭上から降ってきた。
嫌っ...前を....見たくない!!
「ねぇ...そんな怯えてないでさ、前・・・向きなよ?」
その言葉と同時に私の視界が一気に変わる。顎を思い切り掴まれた。
綺麗な金髪、大きな目、小さな顔、華奢な体
今...一番見たくない相手
「・・・き..如月...さ..ん。・・・なん・・・で?」
何で、騎士といるの?
何で、私と「友達になろう」なんて言ったの?
何で・・・あなたはそんなに綺麗な笑顔を私に向けるの———?
「何でって何が?——人間に、平等なんて無いの。勝つか負けるか、たったそれだけよ?
何の変哲もない生き方してたら―――負けるわよ?今のあなたのように」
くくっと勝ち誇った様な笑みを浮かべる。