夏軌くんと遼ちゃん
「それじゃぁ、ね。本当にごめんなさいっ!!」



パタパタと可愛い足音を立てて立ち去る彼女を見つめながら、ぼぉっとする。


――やっぱり、僕は男らしさが足りないんだ。


そう考えればそうなのだ。

高校1年生の男の一人称が、未だに「僕」で、童顔。


身長は174とそこそこに高いのに、顔のせいか小さく見られてしまう。



「………はぁ、」


ため息を零して、その場にしゃがみ込んだ。




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