夏軌くんと遼ちゃん
その時。


「あ、………」


教室の窓際からこちらを見ていた、内海と目が合った。


内海は僕を見て何か言いたそうにしてる…。




そんな視線がなんだか怖くて、内海から目を逸らした。

目の前では友人とヒロシが盛り上がり、僕のプロデュースの予定を立てている。



「じゃあ、今日の放課後―――って、夏軌ぃ、聞いてるか？」


ヒロシが僕の顔を覗き込む。

慌てて「ごめん」と返すと、今日の予定を聞かされた。


予定は、こうだった。


放課後、駅前ビルで髪を整えてヒロシの家で制服の着こなしを教えてもらう。


まぁ、プロデュースといってもそんなに大規模な訳じゃないからこんなものだと思う。

ヒロシにわかったと頷き、ちらりと内海の席を見れば、いつの間にか内海はどこかへ行ってしまっていた。




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