お見合いダーリン!
非現実と現実
「―…み」
「す…み」
「「鈴美!!」」
煩いなぁと、うっすら目を開ける。
「うわっ」
目の前には怒った顔のパパとママ。
私は思わず飛び起きて周りをキョロキョロと見渡した。
「早く降りなさい」
「羽須美さん待ってるわよ」
ボーッとしてる頭を動かす。
羽須美さん…
待ってる……
「あああぁぁぁあーっ」
私は車から急いで飛び降りた。
そして駐車場から一目散に走る。
向かう先はホテルのロビー。
そう、今日はお見合い当日。
昨日の夜は興奮して寝れなくてホテルに向かう車で寝てしまったんだっけ。