お見合いダーリン!
「次、飯岡」
「はい」
私が呼ばれるのは次だ。
私は進路の紙を軽く握る。
「飯岡、頑張れよ」
「ありがとうございます」
「次、遠藤」
来た来た来た!
私はぎゅっと進路の紙を持って立ち上がる。
「どうだ、ちゃんと決めれたか?」
河瀬先生は知ってる。
私が進路を決めてなかった事を。
だって、河瀬先生は私の担任歴三年だもん。
「はい」
そう大きな声で返事をしてから私は進路の紙を河瀬先生に渡した。
「それは良かった。先生かなり安心したよ。どれどれ、遠藤の進路は…」
私は思わずゴクリと生唾を飲み込む。