心音
カイは私の両手をとり、自分の胸と私の胸にあて言った。 「あなたの心臓もこんな僕の心臓だってほら―ドクッドクッ― 響いてるんですから。 心に響かない言葉なんてないと思います。 きっとお父さんの言葉も翔子さんには響いてるはずですから。』 溢れる涙を押さえられなかった。 雨が降ってて本当によかったと思う。 泣き顔を見られるのがすごく恥ずかしかったから。 上手くごまかせたかな・・。