ずっと好き。
「・・・準備。」



コンミスの言葉に従って、楽器を口へ近づける。

私は、スティックをスネアの上に乗せる。



どうしよう、本当に怖い・・・。

怒られるかもしれない。

そう思った時、耳元で



「先輩、大丈夫です!先輩は本当に上手ですから、自信持っていいんですよ!」



こんなに緊張していて、こんなに怖い思いをしていたのに、

海君の一言で、めっちゃ元気になった。





そして、合奏も無事に終わった。



「あの・・・海君、さっきは励ましてくれて、ありがとう・・・。」

「いえ、これくらいどうって事ないッスよ!」



この瞬間、私は本当に終わったって思った。



・・・もうダメ。




私、海君が好き・・・。





< 23 / 136 >

この作品をシェア

pagetop