ずっと好き。
あれから、何分がたっただろう。

海君が、練習したいのは、わかっているのに。

涙が抑えきれなくて。

ずっと一緒にいたくて。


「ごめんなさい・・・私、海君にヒドイ事言っちゃった。」

「それは、全然いいです。俺の方こそ怒ってすみません。」


海君が頭を下げる。


「ねぇ、海君。何で音楽室に戻りたいの・・・?」

「ちか先輩が心配してるからですよ。」

「・・・だ。」

「え?」


私は、俯いた。


「言っちゃ嫌だ。まだ、一緒にいたいよぉ・・・っ!」


私は、そう言いながら、自分の頭を殴った。



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