ずっと好き。
第6章「紗綾ちゃん」
海君が私を抱きしめてから、3日が立った。

あれから、何も変わらず接してくれる海君。

だけど私は、ドキドキしすぎて普通に会話が出来ない毎日が続く。


「みら先輩、このリズムどんな感じですか?」

「えっ、えっと・・・これは・・・。」


緊張しすぎて、顔が真っ赤になってしまう。

前からそうだったけど。

最近は更に、ドキドキが増したように感じる。


「みらちゃん、最近ボーッとしてない?1年生も入ったんだから、しっかりしなよー」

「あっ、うん。」


そうです。もう、1年生も本入部になり、今日からパートに1年生が入ってきます。

海君ファンの1年生は楽器決めのテストで落ちて、それぞれ違うパートになったらしい。

だから、今年のパーカッションの1年生でファンの子はいない・・・けど。



新しい1年生の紗綾(さや)ちゃんはパーカッションに入ってからなんとなく海君を見ているような・・・気がする。

私の勘違いかもしれないけど。




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