ずっと好き。
着いたのは、カラオケ店の隅の方。


「あの、海君・・・?」


海君は、黙ったまま私を見ていた。

あんまり見られると、緊張しちゃうんだけどな・・・。


「先輩、この間楽器室で言ってた言葉、本当ですか?」


楽器室で言ってた言葉・・・

海君が好きって事だろうか?

それ以外、考えられなかった。


「・・・海君が好きって事?」

「そうです。本当ですか?」

「それって、海君に言わなきゃだめ・・・?」


そう聞いてから海君が少しためらった。

そして、やっと握っていた手が離れた。

今度は、その手を私の頬へ。


さっきより、余計にドキドキしちゃうよ。



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