桜散る頃に
「美咲!」

ボーッと歩いていると、後ろから声が聞こえた。
振り向くと、見知らぬ男がこちらに手をふり駆け寄ってくる。

「………」

美咲は無視して歩きだした。

「ちょっ、美咲ってば!」

男は歩き出した美咲に追いつき、肩に手をのせた。

「人違いでは?」


美咲がそっけなく言うと、男は落ち込んだ。
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