黒猫~special cat~


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翌日、俺は学校に少し遅れて登校した

嵐龍の下っ端に出会う度驚かれた

「…琉、夏さん?」


……やっぱ、わかんねぇのか

“琉樹”との違いが。


俺は無視して教室に向かった

そして、授業中にも関わらずドアを遠慮の欠片もなく開ける


------ガラッ

周りを、見渡す

…不幸か幸いか、嵐龍はいない


…思えば、嵐龍は不良で暴走族のくせに
毎回授業に出ていた

俺が来る前だってこなかったくせに。


なんで、俺がココに来る度にお前らがいるのかとか
疑問に思ったことも無かったな



だけど…今日はそんな事考えに来たんじゃない


俺は机に鞄を置き、周囲の目も気にせず鞄から紙とペンを取り出した
周りは時間が経つにつれて俺を気にしなくなっていった


そして、チャイムが鳴る


チャイムが鳴ってから少し経って
俺は文を書き終わった

多分、嵐龍の下っ端が碧たちに連絡して…


もうすぐ、嵐龍は来るんだろう

この学校に。
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