黒猫~special cat~



『ッ…、兎に角、もう出るんで』

「…彼奴らにはいわなくていいのか?」


---遠くから、バイクのエンジン音が聞こえる、……おそらく、嵐龍たち。



『いいです、別に。…前から決めてたことですし
……だから、すぐに転校だって出来ます』


「お前はいつも、いきなりだな。
いきなり入学してきて、いきなり退学届出してきて

いきなり、敬語になるんだな」

『だって……、校長先生ですし』



---バタバタバタっ

足音が、慌しく聞こえる


『…ここ、来ますね』

「…勘がいい奴らだなぁ」

『っ…あ、見られてたかも。下っ端に』

「まさか退学届をか!?」

『…んな馬鹿な。…ことありませんよ』

「じゃあ、何を…『とりあえず、匿って下さい』




----バタンッ


校長室のドアが開く




「こう、ちょー。琉夏、は……?」

港が校長に尋ねる


入ってきたのは、港を含める…幹部全員。

さっきまで嵐龍たちがいる場所に立っていた俺は今、校長の机の影----校長の隣に隠れている


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