黒猫~special cat~
『だからさ、』
俺は全員の目を見て、いう
『そろそろ、外の空気を吸ってくるよ』
-----別れの、言葉を。
嵐龍はハッとして、前足を踏み出す
だけど、そんなの遅すぎる
その時点で俺は窓を越えて、外の風を浴びていた
「琉夏ッ……!!」
ふと振り向くと、嵐龍は窓の所で止まったまま、碧が声を張り上げていた。
「いなくなんなよッ!!」
ただ、俺は彼奴らを見るだけ
俺が話す必要なんて無いし。
「俺には、俺たちには、」
なのに、どうしようもなく
「お前が必要なんだよっ!!」
……話したくなる
残りたい、だけど俺には。
自由に生きる資格なんてないんだよ
『……じゃあな』
嵐龍の叫ぶ声を背にして、
俺は、報蘭高校を退学した