黒猫~special cat~
*special story*-総-
* side 総 *
“あれから”、一週間。
考えてみれば…とても短かった
『…俊、』
「……うるせぇ」
『はぁ………碧、』
「…………あ?」
流石に、これは酷い。
あの人がいないだけで、こんなーーーーー…
(…っと、これは禁句か)
そこまで必死になるなんて思わなかった
俊がこんなに態度が変わることも
碧が四六時中不機嫌になることも
港が静かに大人しくしてることも
泉が自ら行動しようとすることも
俺が、溜め息を吐くことだって…
全部…こうなるとは思わなかったし、琉夏に図星を突かれるなんて思いもしなかった
“そういえば、戻ると思ってんだろ?”
…思ってた。
何処となく寂しそうにしているから、
優しくすれば簡単に“仲間”になれると思っていた
絶対、行かないでくれる…確信もなく、誰かが言った訳でもないのに
そんなことを考えていた。
多分、それは俺だけじゃなく碧たちだって思っていただろう。
だからこそ、余計に。
余計に傷ついてしまった