黒猫~special cat~
“だからいったろ、“仲間なんて、いらない”って”
“甘い、考え方が甘い”
“言えよ、気の利く言葉を”
全部、全部…鋭利(えいり)な刃となって心に深く突き刺さっていく
“じゃあな”
それを言われた瞬間、
(ああ…、全部終わってしまったんだ)
何もかもがダメになった
『…ッ、買い物にいってくる』
冷蔵庫に山積みにあった食材は5人の男子の手によってすぐ無くなるから、買いに行くのはいつも俺が当たり前だった。
だから、
当たり前過ぎて“作ってくれる奴がいない”なんてことも気にしないで。
いることが、当たり前のように話しかけた
『……っ!? わり、ィ』
自分の失態に気付いて慌てて謝るけど、それは意味がなかったようで。
「……ルッくん」
また寂しさを煽るだけだった
ほんと、どうしたものかな……
「…総、けーご」
『…っ、……はい、そうですね』
“あの人”なら、俺の悩みを打ち明けても良いと思えたのに
もう……ここにはいないんだ。