黒猫~special cat~
「あと、琉夏に傷を付けないようにね♪」
誰にも聞こえなかったようだが俺には聞こえた
「壊れるから」と呟いたのをー…
だが少し驚かせようと思い、
『俺、昨日人を助けるために大怪我したけど?』
得意気に笑えば琉羽はクスリと笑った
「…心に響くような、を付け忘れてた」
『っ……琉羽、覚悟は出来てんだろうな』
「おー、怖い怖い」
ふざけんな
ーーーーードカッ
余りにもイラついたから琉羽を思い切り蹴った
…琉羽に、かわされたから急所を外したけど
「相変わらず、琉夏はフットワークが軽いなぁ~」
だけど結構痛いと思う。
兄貴は痛くても普通の顔するから、怖い。
後怒ったときは俺は兄貴の事を琉羽って呼ぶから。
それよりも、
みんなは世界に通る琉羽に蹴りを入れた事に驚いたらしい
いくら弟といえ、“世界の”、だからな。
それをみて嵐龍はますます興味を持っちゃったし。
『それが狙いか、兄貴。
詮索されない内に仲間になっとけ、ってことか』