黒猫~special cat~


“待ってる”


その言葉が、声が、木霊して離れなかった。

何を間違えた
何を踏み外した


…全てだ

今までやってきた行い、全てだ


原点から考えれば止まらない

まず、生まれてきたこと事態が間違えてた


『……ッ…』


泣かないと決めたはずなのに。


堪えてた涙が一粒、もう一粒…溢れだしてきた

『…レイっ…』

“会いたい”


会えるなら…どうでもいい。

レイがいなくなった日から、全てがどうでもよかった

壁に寄り添い、体を預けた

信頼していた仲間を失う孤独感は、何にも変えられなかった

ただ、純粋に笑うことがこんなに楽しかったのか

仲間という頼れる仲間がいることが

自分の居場所をくれた人なのに。

恩返しも出来ないまま終わらすことになるなんて…
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