黒猫~special cat~


「ルッくん、連れてきたよー!」

ニコニコスマイルオーラ全開の俊が教室に飛び込んだ

「流夏、遅い」

碧が睨むような目でみてる

『あぁ…、ごめん
流羽に制裁を食らわしてた』

その瞬間、ビクッとなった俊は
おそるおそる、俺を見つめてきた

…嘘なんだけど、まさか毒牙にあった、
なんていえる訳がない。


「ルッくん…」

今にも泣きそうな目で俊はこちらを見つめている

『…今回だけは許す』

「、ルッく……!?」


後ろから抱きついてきた俊

…を、癖で背負い投げをしてしまった
闇討ちや不意打ち、リンチなんて当たり前だった

だから…その時の癖で。


さすが幹部、とでもいうべきか俊は受け身をとっていた

だがクラスの皆に驚きの目でみられた


『…ごめん

兄貴のせいで狙われる事が多くて、
その時の癖でつい……』


半分は嘘だけど、半分は本当だ。
割と良い言い訳だと思っている
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