黒猫~special cat~
*******
『んっ……』
「目が覚めたか…」
『っ……!』
(…っ、くそ…)
冷たいコンクリートが今の俺に比例しているみたいだ
まるで冷徹な、俺みたいに…ひどく冷たい。
何かを喋ろうにも、口枷(くちかせ)を
されている為何も話せない、
手足も縛られてるし何も出来ない…
体を見ると痣だらけで極僅か動かすだけでも激痛が走った
『っ、ふっ…はっ、……(真、鍋)』
「あ?…きこえねぇなぁ…?」
『っ!!』
真鍋が鳩尾を蹴り、噎(む)せる。
痛いけれど、平然と何も感じなかった
それが真鍋の気に障ったのか、
真鍋の行為が段々エスカレートしていく
「おらっ!泣けよ!昔みたいにせがめ!
“許して下さい、ごめんなさい”って許しを乞えよ!」
『っ…』
「真鍋さん!そいつ、死にますよッ?」
“昔みたいに”
下っ端が慌てだしたのにも関わらず、
琉夏は昔を思い出していた