黒猫~special cat~


汗が、背中を伝う


たった今、新たな真実を突き立てられた俺ーーー僕達。

『…ねぇ、あのさ』


僕は口を開いてーーー“桜龍の総長”である、
福神 仁と焦点をあわせながら疑問を投げかける


『ルッくん………琉夏と、どーゆー関係?』

すると、仁は真面目な顔をして……


「俺と琉夏の関係…教えてやってもいいが、」

躊躇も無く、
迷いもなく、

感情を押し殺した声でいう


「お前等は、本人から…

“琉夏”から聞かなくていいのか?」


仁は一体、どんな感情を押し殺したんだろう

考えを馳せながら、僕はじっと見つめる


僕の代わりに泉がなんの感情も無しに


「……なら、いい」

と告げて、ケータイを開く


ーーーあぁ、そうだった


一番、頭がキレるのは総じゃなかったな
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