ずっとあなたが好きでした
「お前、本当に偉かったよ。矢吹にも当たってねーし、誰にも頼らず、一人で我慢して、本当よく頑張ったな。男みたいだな。」
最後の男みたいは余分だったけど、ずっと抑えてた物が込み上げてきて泣きそうになった。
「お前、ここかよ。今こんな所で泣くなよ!」
伊藤くんはそう言って笑っていた。
「違うよ!馬鹿!目が痛いの!」
「馬鹿はないだろ。おいっコラッ馬鹿は…」
私と伊藤くんのやり取りを俊也は眺めながら、自分のせいで私が虐められていた事に気が病んだのか、自分だけがこの事を知らなかったのがショックだったのかよく分からなかったけど、何となく気落ちしてた様な気がした。
「矢吹くん、気にすることないよ。せっかくディズニーランドに来てるんだし、楽しも♪」
「おう。そうだな。」
俊也は笑顔でそう言って戻って行った。
そして、冗談で伊藤くんに言ってみた。
「私さぁ、お洒落でもないし、地味だけど、顔立ちはっきりしてるし、美人だから、里加ちゃん、私のこと恋敵だと思ったのかな?」
「はぁ?笑かすなって!ただ気に入らねぇだけだって。」
「そうかなぁ?案外、里加ちゃんが1番私の隠れた魅力に気付いていたりして。」
二人で笑っていたら、俊也も笑っていた。
元気になったみたいで良かった。
暫くして、田川くんの「七海も本当はグループを抜けたい。」という言葉が反芻した。
そして、同時に中一の頃の色々な嫌な事を思い出した。
あの頃、学年全体で虐めがあった。
私のクラスでも虐めには発展しなかったけど、ハバや無視といった小さな揉め事があった。
確かに、グループの子の誰かが目茶苦茶な事をやり出したら、ハバや無視をしたくなっても仕方ないけれど、急に面白いからやろうみたいな事があり、それは有り得ないと思った。
1番権力をもった子に合わせて、他の子の悪口を言うのに疲れた。
もう嫌になった。
極力回避したかった。
良心が痛んだ。
こんな事続けていてはいけない。
悪くもない他人を傷つけ、良心が痛み、いつかは自分も同じ目に遭う恐怖。
だけど、そのグループから抜ける勇気もなかった。
ハバや無視の対象が自分にうつったのをきっかけに私はグループを逃げ出した。
最後の男みたいは余分だったけど、ずっと抑えてた物が込み上げてきて泣きそうになった。
「お前、ここかよ。今こんな所で泣くなよ!」
伊藤くんはそう言って笑っていた。
「違うよ!馬鹿!目が痛いの!」
「馬鹿はないだろ。おいっコラッ馬鹿は…」
私と伊藤くんのやり取りを俊也は眺めながら、自分のせいで私が虐められていた事に気が病んだのか、自分だけがこの事を知らなかったのがショックだったのかよく分からなかったけど、何となく気落ちしてた様な気がした。
「矢吹くん、気にすることないよ。せっかくディズニーランドに来てるんだし、楽しも♪」
「おう。そうだな。」
俊也は笑顔でそう言って戻って行った。
そして、冗談で伊藤くんに言ってみた。
「私さぁ、お洒落でもないし、地味だけど、顔立ちはっきりしてるし、美人だから、里加ちゃん、私のこと恋敵だと思ったのかな?」
「はぁ?笑かすなって!ただ気に入らねぇだけだって。」
「そうかなぁ?案外、里加ちゃんが1番私の隠れた魅力に気付いていたりして。」
二人で笑っていたら、俊也も笑っていた。
元気になったみたいで良かった。
暫くして、田川くんの「七海も本当はグループを抜けたい。」という言葉が反芻した。
そして、同時に中一の頃の色々な嫌な事を思い出した。
あの頃、学年全体で虐めがあった。
私のクラスでも虐めには発展しなかったけど、ハバや無視といった小さな揉め事があった。
確かに、グループの子の誰かが目茶苦茶な事をやり出したら、ハバや無視をしたくなっても仕方ないけれど、急に面白いからやろうみたいな事があり、それは有り得ないと思った。
1番権力をもった子に合わせて、他の子の悪口を言うのに疲れた。
もう嫌になった。
極力回避したかった。
良心が痛んだ。
こんな事続けていてはいけない。
悪くもない他人を傷つけ、良心が痛み、いつかは自分も同じ目に遭う恐怖。
だけど、そのグループから抜ける勇気もなかった。
ハバや無視の対象が自分にうつったのをきっかけに私はグループを逃げ出した。