ずっとあなたが好きでした
「いつも思ってた事だよ。」

「香、思ってる事、あんまり言わねーから、分かんなかった。気付いてやれなくてごめん。」

「…。」

「けど、生きてる意味ねーって…。」

俊也は笑っていた。

「大袈裟だな。」

「大袈裟じゃないよ…。」

「おい、ごめん!泣くなよ。」

「約束!約束だから!私もう絶対に俊也が傷つく事言わないから…お願い、こんな私を愛して。私は俊也の事、とてもとても愛してる。俊也が好きなの。俊也が大好きなの。」

俊也は私を強く抱き締めてくれた。

「俺は香より、香の事を愛してるよ。だから、見捨てたりなんてしねーよ。安心しろよ。俺を信じて。けど、いつもそんなに不安にさせてごめんな。もう、不安にさせないから、別れるなんて…別れるなんて言うなよ…。」

私は俊也の頭をそっと撫でた。

「俊也、説得力ないかもしれないけど、もう私絶対言わないから、安心して。俊也の気持ち、私、よく分かったから、大丈夫。もう言わない。大丈夫だから…。ありがとう、俊也…。」

「もう一回言って?」

「え?」

「俺にさ、もう二度と別れるなんて言わないって…。香?」

「私はもう二度と俊也に別れるなんて言いません!」

俊也は笑って「ありがとう」って言ってくれた。

その晩、私と俊也は一つになった。

俊也に抱かれて、私は凄く幸せだった。

その分、他の人が不幸になってるんじゃないかって思う位、幸せだった。

後で、罰が当たるんじゃないかって思う位、幸せ過ぎて怖かった。

「私、怖いの。幸せ過ぎて…。私、罰が当たる気がする。その罰が、俊也が私の前から消えちゃうなんて事だったら、私どうしよう。私、怖いよ、俊也…。」

「馬鹿な事言うなよ!大丈夫だよ。俺は香の傍にずっといるから…。安心しろ!俺は消えたりしねーよ。」

「俊也…?」

「ん?」

「手、握ってて良い?」

「あぁ。」

「俊也の手、あったかいね。」

「じゃあ、ずっと握ってるから…。」

「嬉しい…。」
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