初恋
友達たくさんできるかな、とか、彼氏できるかなぁとか
期待に胸をふくらませて、何気なく時計を見た。
『!!!やっば!あと15分しかないじゃん!』
バタバタと急いで準備を済ませスクバを手に取り、急いで部屋を出て階段を下りた。
───ドタドタドタドタ
「奈緒ー!?朝ごはん食べて行かないの?」
『時間ないからいいー!お母さんいってきまーす!!!』
───バタン
『きゃぁーやばいよーっ、走ってかなきゃ間に合わないしっ。』
と言って走り出そうとしたその時。
「ふぁぁあっ、ん?あれ……、奈緒?」
とあくびをしながら不思議そうにこっちを見てきた……
『っ!!!たくみ君!?』
このイケメン君は木下拓海くん。あたしの幼なじみなんだ!
拓海くんは桜ヶ丘高校の3年生。
生まれた時から家が隣同士で小さい時から遊んでもらってたんだ。
でも、拓海くんが小学校5年生になったくらいから
急に遊んでくれなくなった。