初恋
そして2人で反省文を書き始めた。
しばらく沈黙のまま書き続けていたあたしだけど、どうもこういう空気が苦手なようで。
『ね……なんか、話そーよ』
その方がやりやすいと思って話しかけてみた。
「んじゃぁさ、さっきのやつ。誰?」
『ふぇっ?』
あたしの予想外な質問をされ、思わずまずけな声が出てしまい、あわてて口を押さえる。
「だから、さっき奈緒と一緒にいたやつ。」
『あ……海斗のこと?海斗は、あたしの生まれた時からの幼なじみだよっ!』
そっか、初対面だもん、ごもっともな質問だよね。
「え……ただの幼なじみ?」
あたし達……ただの幼なじみ……だよね?
『うん、そーだけど。何で?』
その質問を不思議に思い、首をかしげて聞いたら
「っ///……別に。」
教室に入り込んでくる夕日のせいなのか、少しだけ蓮弥の顔が赤く見える気がした。
────そして、
あたしがちょうど反省文を書き終えた時
蓮弥が携帯を出した。