初恋


「奈緒…いつの間にそんな蓮弥に夢中にさせられちゃってんのよ…」

いままでずっと黙っていた美柚が口を開いた

『っ//そん、なことない、もん!』

あ~、絶対顔赤くなってるよ(泣

何を言い出すかと思ったら…

…でも、あたし何でこんなに蓮弥に夢中になったんだろう…?


───ガヤガヤ

「あ、そろそろみんな登校してくるね!」

美柚の一言で我に返った

「奈緒?もう仕事終わったか?」

蓮弥に言われて自分の手元に目を落とした

『あ…まだ、あと1つだけ……』

はぁー、あたしって、なんでこんなに要領悪いんだろう。

一人で勝手に落ち込んでいると、

あたしの頭上から悪魔の声が降ってきた。

「はー、遅いし。奈緒要領悪すぎ」

っ…


ズキッ


たしかに、あたしは要領悪いかもしれないけど…

そんなに怒らなくたっていいじゃない?

蓮弥に言われるのが一番辛いし…

あたしがさっさと仕事を終わらせようとすると

「いいからっ、俺がやっとくから奈緒はもういいよ?」

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