記憶喪失少女
…私は、こんな時、何て声をかけたら良いんだろう…


『可哀そう』?


『つらかったね』?


そんな言葉は、表だけだ…


返す言葉が見つからない…


満津「そのせいで、お前の事も認められなかった…」


刹那「…そう…

   でも、何で私に過去を話したの?」


私は女だよ?貴方が嫌いな女なのよ?


満津「お前なら良いんだよ…」


お前なら良い?  …って事は、


認められたのかな?


ポタッ…


満津「!?お前!?何泣いてんだよ!!」


え…?私…泣いてる?


刹那「うぅー‥だってぇー‥グスッ‥


   満津が泣かないからー…」


満津「俺!?別に…俺は悲しくないし…」


悲しくない…?


嘘だ!!じゃあ、なんでそんなに悲しそうな顔をするの?


私じゃ、貴方を助けられないのかな?


刹那「嘘つかないでよ…泣きたいなら泣いて良いんだよ?」


私はそう言って、満津を抱きしめた


満津「!?」


満津は驚いた顔をしたけど、ゆっくりと、涙を流した…


どうしてかな?満津が泣いてるとすごくかなしくなる…


満津には、泣いて欲しくない…


海斗…ごめんなさい 私は恋をしてしまったようです…




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