【B】君の魔法





愛のない、
その関係が……
どれほど薄っぺらいものか
自覚するだけで……
あの人の存在が大きくなる。







いっそこのこと……
あの人が、
私を殺してくれれば……。






それすらも
願ってしまう。








『……殺して……』






小さく、呟くたびに
涙が頬を伝う。






それすらも……
適わない。




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