【B】君の魔法



どれだけ
私が貴方を思おうと
貴方は私を捨てて
柳さんと幸せになるのだから。






ふいに傾ぐ体。

真っ暗になる視界。


慌てて、
支えるように壁際に
もたれようとするものの
バランスは
思い通りにコントロールできない。




倒れることを覚悟した時、
グっと引き寄せる力強い腕と
私の名を呼ぶ声が聞こえた……
気がしながら、
ゆっくりと意識が遠のいていった。









< 187 / 339 >

この作品をシェア

pagetop