【B】君の魔法




「仕事」




慌てて、鞄を探す。






ふいに、
病室のドアを叩くノック音。






「入るぞ。尊子
 ったく、何してんだよ」


付き合ってた頃と変わらない
口調で話しかける、祐太。



「ほらっ、
 探してんだろ。
 
 鞄。

 職場には……
 俺が連絡しておいたよ」

「連絡?」

「あぁ。
 お前の同僚にいるだろ。
 能美華南って」





能美さん……。


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