【B】君の魔法
「尊子、お前……
一度、武流と街中歩いてたよな。
アイツと付き合ってんのか?」
晃一の言葉が
グサリと突き刺さる。
よりによって、
誰にも触れて欲しくない部分を
一刀されて。
「おいおいっ。晃一君、
今、コイツ……俺の彼女だからな。
会長だかなんだか知らんが
渡すつもりなんて
さらさらねぇから」
祐太の言葉が
今は……ザックリと
刺さってくる。
「でも……びっくりしたよ。
尊子が、兄貴と付き合ってた
時に……出雲ふってるだろ。
その……出雲と
一緒に歩いてんだからな」
晃一の言葉が
更に追いうちをかける?