【B】君の魔法
全ての懺悔を終えて
ゆっくりと浄化されていく
心を表すかのように
柔らかな……
いつもの彼女ではない微笑を。
……そう……。
まるで……
生まれ変わって
再び誕生した自分自身を
祝福するかのように。
「さっき……
内藤は何しに来たの?」
「私を謝罪しに……」
「内藤の存在は、
俺も知っていた。
その存在に、
君が関わっていることも。
それ故に……
会社の重要事項を盗難された
わけでもなかったから、
事件を公にはしなかった」
「有難うございます。
行く末は、
会長のお心のままに」
再び、彼女は
柔らかに微笑んだ。