【B】君の魔法
「ひどいなー」
拗ねるように
紡がれた言葉。
その言葉を
聞き流しながら
シャワーを浴びる。
シャワーを
浴びる背後から
腕をまわして
刺激してくる
武流を相手しながら
ゆっくりと進んでいく
満たされた時間。
着替えを
済ませて……
ささやかな
手料理を振舞う。
有名料理店の
朝食に
張り合おうなんて
思わない。
等身大のままに
今、私が出来ることで
一つずつ……
新しい自分を
プロデュースしていければ
魔法は……
未来を映し出してくれるから。