【B】君の魔法
彼女の頑なプライドは
今では……
生まれ変わって、
磨かれて
彼女の魅力の一つ……
気品へと、姿を変えた。
そんな彼女に……
俺は毎日、恋をする。
幼い頃、
彼女と俺の間に
出来た染みは……
滲んで、広がって……
時間をかけて、
ゆっくりと消えて……
もう一度、
生まれ変わった。
会長として……
彼女の退職願をおとなしく
受け入れた俺は、
残された時間を
噛み締めるように
秘書、雪路尊子としての
彼女を楽しむ。