【B】君の魔法
「はいっ」
ポケットから
取り出した
小さなプレゼントを
手渡す。
また驚いたような
表情を一瞬見せて
いつもの表情へと戻る。
「また逢ってくれないかな?
君との時間が
楽しかったから。
今日の記念に……。
俺の連絡先、
一緒に入ってるから
良かったら連絡してきて」
戸惑ってる表情を
必死に隠そうとしている
彼女の唇に、
自らの唇をそっと重ねる。
彼女の力が一気に抜けて、
自然と、彼女の腕が
俺の体に絡みつく。