妖鬼幽伝
重火器になってハツに向けた銀零の脅しにハツは渋々従った。
「あれ・・・?」
窓は、びくともせずあかなかった。
おかしいな、と鍵を確認するがあいている。
なのに窓は開かない。
「やはりな」
「え?」
銀零の言葉に窓を開けることを中断したハツは銀零を見る。
「やはりなって・・・」
「ハツよ。お主記憶力だけはいいようだな」
「だけはって・・・」
「妖気が薄すぎてわからなかったが、確信したぞ」
「・・・!!妖気って・・・じゃあ・・・」
まさか、というハツにニヤリと笑む銀零。
「第二の妖鬼幽伝のものが出たぞ」
果てのない廊下の先を見ながら、銀零はそう言った。