妖鬼幽伝

「･･････ホントに出来るの？」



「なんじゃ、俺を信じんのか？」



「そーいう訳じゃないケド･･･」







空凪の綻びを見つけた窓の前で不安そうに、半信半疑のハツは数歩後ろにいる銀零を振り返る。







「いいから、やれ。さっさと俺はあやつを喰いたいんじゃから」



「うう･･････」







それでもあまり気乗りしないハツに「それとも･･････」と銀零はドデカい木槌に化けた。







「俺が背中を押してやろうか？」



「なんでホントに背中を押そうとするの！？それ例えだから！」



「で、どーする？」



「いーよしなくて！！やるから元に戻って！！」



「チッ」



「舌打ち！？」







詰まらなそうに舌打ちして銀零は元の狐に戻った。




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