Colorless Life
 椅子に座って、今日取れなかった分のノートの続きを書いた。
 真田君、明日は学校来てくれるかな~・・・・。

 ノートをとっていると水野君のことを思い出した・・・。
 “朝倉、俺はお前のことが好きだ。”
 “中学の県大会でお前を始めて見た時からずっと・・・・。”
 “俺はお前に会うために青葉北を受験したんだ。”

 まさか、水野君からあんな事言われるとは思ってなかった・・・。
 水野君は剣道においては私の憧れで、雲の上の存在だと思ってたから・・・・。
 はぁ~・・・、どうしよう・・・・。

 気がつくと頬杖をしていた。
 はっとして慌ててペンを動かした。

 な、なにしてんの私!こんなことしてる場合じゃないのに!
 なんか今日はこんなんばっかり・・・・。

 書く手に心の動揺がそのまま伝わって、文字たちがノートの上で踊っていた。

 「詩織~、まだ勉強?そろそろ寝た方がいいんじゃない?」
 おばさんの声でふと時計を見ると1時を過ぎていた。
 「は~い、もう寝るね~。」

 かなり集中してたんだ・・・。少しも眠くならなかった。
 ノートを書き終えてベッドに寝転がった。

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