Colorless Life
 昼休み。真田君が朝言いかけた話が気になって、振り返った。

 「!?な、何・・・?」
 「そういえば今朝何か言おうとしてたよね?続き聞いてないなぁと思って。」
 「あぁ・・・。」
 真田君は私の上げたノートを取り出した。

 「これさ、所々間違ってたから、間違って覚えてたらかわいそうかなぁとおもっ・・。」
 「えぇえっ!!?」
 「!?」

 思わず大声出しちゃった・・・・。
 真田君も私の大声に驚いて目を丸くした。

 「うそー!!ごめーん!!どこが間違ってた?」
 「一応、付箋つけて赤で直しといたから確認しとく?」
 「うんうん!本当にごめんね!」

 うわぁ~・・・、恥ずかしい・・・。3日目とかは授業中、結構寝そうだったからなぁ・・・。寝ぼけて意味分かんないこと書いてたらどうしよう・・・・。

 ノートをペラペラめくると、付箋の貼ってあるページにきれいな赤字で色々なことが書き込んであった。
 「あちゃ~・・・・、やっちゃってるねぇ・・・・。せっかく役に立とうと思ったのに~・・・。これじゃあ格好つかないよ・・・・。」
 あぁ~ぁ・・・、ちゃんと確認してから渡せばよかったなぁ・・・・。

 「ふふっ・・・。」
 「あー!今私のこと馬鹿にしたなー!」
 「いやいや、ごめんごめん。そんなに慌てた顔してる朝倉始めてみたからさ。ちょっとおかしくて。」
 「も~・・・・。」
 恥ずかしくて自分の顔をノートで隠した。
 「でも役に立ったのは本当だから、そんな気にしなくていいよ。」

 ・・・・ん・・・・?

 ・・・・・・・・えっ!!
 い、今・・・・確か・・・・。
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