Colorless Life
次の日の朝、柏木町の墓地に向かった。
石段を重い足取りで上がっていった。
遥の墓が近づいてきた。
ごめんな、今日はお前に会いに来たんじゃないんだ・・・。
心の中で遥に謝りながら、遥の墓を通過した。
東仙寺。この寺はそんな名前だったのか・・・。
墓地には何度も来たことがあったが、この寺に入るのは初めてだった。
寺を横切って奥の民家に歩いていった。
内心、緊張しまくっていた・・・。
いざ家の前に立ってみると、なかなか1歩が踏み出せない・・・。
家の前でぐずついていると家の中から誰かが出てきた。
男の人だった・・・。東仙寺の住職かな・・・。
男性は俺を見ると、やさしい声で話しかけてきてくれた。
「どうかしましたか?」
「あ、あの・・・。朝倉詩織さんと同じ高校の、さ、真田といいます・・・・。し、詩織さんはいらっしゃいますか?」
「あ~、君が例の真田君か~。詩織から君の話はよく聞いてるよ~。」
例の真田君って・・・。朝倉はどんなことを話してるんだろう・・・。
俺はますます緊張してきた。
「詩織は今、部活に行ってるからいないんだ。もうすぐ帰ってくると思うから中で待っているかね?」
「い、いえ。ま、また来ます。」
「そうかい?昼には帰ってくるといっていたから待ってた方がいいと思うんだが。」
「だ、大丈夫です。そんなに遠くないので・・・。それじゃあ失礼します。」
その男性にお辞儀をしてその場を立ち去ろうとした時、ふと家の表札が目にとまった。
その表札には「坂上」と書かれていた。
あぁ・・・、そうか・・・。
朝倉はおじさんのところにお世話になっているって言ってたな・・・。
その時浮かんだ疑問を、そのままその男性にぶつけてみた。
石段を重い足取りで上がっていった。
遥の墓が近づいてきた。
ごめんな、今日はお前に会いに来たんじゃないんだ・・・。
心の中で遥に謝りながら、遥の墓を通過した。
東仙寺。この寺はそんな名前だったのか・・・。
墓地には何度も来たことがあったが、この寺に入るのは初めてだった。
寺を横切って奥の民家に歩いていった。
内心、緊張しまくっていた・・・。
いざ家の前に立ってみると、なかなか1歩が踏み出せない・・・。
家の前でぐずついていると家の中から誰かが出てきた。
男の人だった・・・。東仙寺の住職かな・・・。
男性は俺を見ると、やさしい声で話しかけてきてくれた。
「どうかしましたか?」
「あ、あの・・・。朝倉詩織さんと同じ高校の、さ、真田といいます・・・・。し、詩織さんはいらっしゃいますか?」
「あ~、君が例の真田君か~。詩織から君の話はよく聞いてるよ~。」
例の真田君って・・・。朝倉はどんなことを話してるんだろう・・・。
俺はますます緊張してきた。
「詩織は今、部活に行ってるからいないんだ。もうすぐ帰ってくると思うから中で待っているかね?」
「い、いえ。ま、また来ます。」
「そうかい?昼には帰ってくるといっていたから待ってた方がいいと思うんだが。」
「だ、大丈夫です。そんなに遠くないので・・・。それじゃあ失礼します。」
その男性にお辞儀をしてその場を立ち去ろうとした時、ふと家の表札が目にとまった。
その表札には「坂上」と書かれていた。
あぁ・・・、そうか・・・。
朝倉はおじさんのところにお世話になっているって言ってたな・・・。
その時浮かんだ疑問を、そのままその男性にぶつけてみた。