Colorless Life

　俺たちは中庭のベンチに座った。休みの日の学校は放課後以上に静かだった。

　落ち着いてきたところで最初から話をしようと思った。

　「今日さ、朝倉の家に行ったんだ・・・・。」
　「えっ！？私の家って柏木町の？」
　俺は黙って頷いた。

　「昨日のこと、少し言い過ぎたから謝ろうと思って・・・。そしたら朝倉のおじさんが出てきて・・・。朝倉の両親のこと・・・、教えてくれた・・・。」

　「・・・・。そっか・・・。聞いちゃったか・・・。」
　朝倉は少し悲しげな表情になった・・・。

　俺は朝倉の前に立って思い切り頭を下げた。

　「ごめん！！俺、何も知らずにひどい事言ってた・・・。本当にごめん！！」

　俺の気持ちとは裏腹に、陽気な噴水の水が一定のリズムにあわせて踊っていた・・・。

　朝倉は黙っていたがしばらくして立ち上がった。

　「真田君。今日はこの後時間ある？」
　頭を上げて朝倉を見ると、彼女は笑っていた。

　「えっ・・・ま、まあ・・・。何もすることはないけど・・・。」
　「よし！じゃあちょっと行きたい所あるからついてきてくれる？」
　「あ、う、うん・・・。」

　なんだろう・・・。俺は・・許してもらえたんだろうか・・・。