Colorless Life
 「勇治、やめとけ。関わらない方が良いって。」
 進二が制止したが俺は言うのを止めなかった。

 「喧嘩なんか売ってないさ、勉強するための教室で勉強してて追い出されるのはおかしいって言っただけだ。島谷こそ教室で何がしたいんだよ。教室じゃなきゃできないことなのか?」
 「俺を呼び捨てにしてんじゃねぇっ!!」

 俺は島谷に突き飛ばされた。
 「真田!!」
 「島谷、やめろ!俺たちはただ勉強してただけだろ!」
 「てめぇも呼び捨てか?調子に乗んな!!」

 島谷は進二を蹴り飛ばした。
 「ちょっと!やめてよ!暴力を振るうのはおかしいでしょ!」
 詩織が立ち上がった。
 「あ?なんだお前、女に用はねぇ。黙ってろ!」

 島谷は俺の所に来て胸倉をつかんだ。
 「俺はお前みたいな優等生面が一番嫌いなんだ。1度痛い目見とくか?あぁっ!?」

 俺は島谷を見返した。
 「なんだその目は、俺とやる気か?調子に乗るなよ、てめぇ。」
 「止めなさいって言ってるでしょ!」
 詩織が島谷を突き飛ばした。
 「あ、朝倉!やめとけって!」

 「おい、お前も俺とやる気か?いい度胸してんじゃねぇか。」
 「詩織は関係ない。手を出すな。」
 それを聞いた島谷は、不敵な笑みを浮かべた。
 「くっくっく、なんだ?お前こいつに惚れてんのか?くそ優等生がかっこつけやがって、お前だけは痛い目にあわせねぇと気が済まねぇ。」

 そう言って島谷はポケットからバタフライナイフを取り出した。

 「ちょっと、おい!ナイフは止めろ!!」
 進二が叫んだ。
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