Colorless Life
 ・・・・・・・・!!!!

 そのナイフを見た瞬間・・・・・。

 何かが俺の心の奥底から湧き出してきた・・・・。

 心臓の鼓動が早くなってきたかと思ったら、遥が死んだときの光景がフラッシュバックしてきた・・・・。

 俺の中から湧き出した何かは俺を完全に取り込んだ・・・。

 頭の中が完全に真っ白になった・・・。

 「勇治!!勇治やめろ!!勇治!!!!!!!」
 「勇治君!!!やめて!!」
 進二と詩織の声で俺は我に返った・・・。
 進二は俺の両腕を必死につかんでいた・・・。

 「はぁっ・・はぁっ・・・。・・・・あっ・・・・、俺・・・。」
 気がついたら泣いていた・・・。
 涙が頬を伝う感覚でそれが分かった・・・。

 目の前には血だらけになった島谷が気絶していた・・・。
 俺は島谷に馬乗りになっていた・・・。
 自分が何をしたのか・・・、よく分からなかった・・・。

 訳の分からないまま、ぼんやりとした思考でゆっくり立ち上がった・・・。

 「先生!こっちです!!」
 学年主任の橋本先生と井上先生が佐藤と一緒に駆けつけてきた。

 「真田・・・。ちょっと職員室に来い。井上先生は島谷をお願いします。」
 橋本先生に肩の上に手を置かれ、俺は先生の方をゆっくり見た・・・。

 「分かりました。藤村君、根岸君少し手伝ってもらってもいい?」
 「はい・・・・。」
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