Colorless Life

　突然声が聞こえた。見ると明美が立っていた。

　「あ、明美・・・。どうしてここに・・・。」
　「謹慎が明けても学校に来ないから、ここにいるんじゃないかと思ったの・・・。」
　「・・・・そっか・・・。」

　明美は俺の方に歩いてきた。俺は明美の方を向いた。

　「勇治君、私じゃ・・・だめ・・・？」
　「え・・・・？」
　「私が・・・。私が勇治君のそばにいるから！」

　風が少し強くなった。木々が少しざわめいていた。

　「あ、けみ・・・？」

　明美は俺をじっと見ていた。目にはうっすら涙を浮かべていた。

　「私・・・、そんなつらそうな勇治君見ていられないよ！つらい時は一緒に泣いてあげたい！うれしい時は一緒に喜びたい！もう２年も我慢したんだよ！そろそろ・・・私の方も見てよ！！」

　明美の目から涙が流れた・・・。

　「２年・・・って・・・。」
　「私は・・・、私は・・・。」
　明美はすごく苦しそうだった・・・。
　必死に抑えつけてきたものが抑えきれなくなっているような表情だった・・・。

　「私は・・・、遥と勇治君が出会う前からずっと・・・、ずっと勇治君のこと、好きだったんだから！！！」

　・・・・・・・！！！