Colorless Life
 「無理なんて言うなよ、勇治。その言葉はお前には一番似合わないと思うぜ?」

 「よっちん・・・・。」
 「・・・ったく。だから、米倉先生だって言ってんだろうが~!」
 よっちんはまた俺の頭をメガホンでポンッと叩いた。

 「それにな、勇治。お前はもう変わってきてるよ。」

 「えっ・・・、俺が・・・・?」

 「お前の目は、依然とは別人のように輝きを取り戻してるからな。」
 「そ、そんな・・・・。でも俺・・・遥のこと・・・・。」

 「あのな・・・、変わることは、忘れることとは違うんだ。お前は遥を忘れたんじゃない・・・。遥と一緒に前に進んでるだけだ。」

 「遥と一緒に・・・・?」

 その時、ふとある言葉が思い浮かんだ・・・・。

 “どんな過去も消すんじゃなくて、未来を作るための土台にすれば、もっと人生は明るく楽しくなるんじゃないかなぁ”

 ・・・・・・・・。

 ・・・詩織・・・・。

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