Colorless Life
 校門を突っ切って一気に保健室の前まで自転車で走っていった。

 進二が俺に気付いて駆け寄ってきた。

 「はぁっ・・はぁっ・・・。し、詩織は!!?」
 「保健室で点滴うって寝てる。早く行ってやれ。」
 進二は俺にノートを1冊手渡した。
 ノートを受け取って保健室に入っていった。

 保健室のベッドに詩織は寝ていた。
 顔が少し赤らんでいて、額にはうっすらと汗をかいていた。

 「あなたが・・・勇治君?」
 入り口に立っていると保健室の先生が俺に話しかけてきた。

 「え、は、はい・・・。」
 「そう・・・・。」
 先生はにっこり微笑んだ。
 「君は幸せ者だね。彼女のそばに行ってあげなさい。」

 詩織の寝ているベッドのそばにあった椅子に座った。

 「彼女は寝不足、疲労の上に39度の熱を出していてね、少し栄養剤を点滴しているところなんだ。しばらく安静にしていれば元気になるから安心なさい。」
 「はい・・・。ありがとうございます。」

 「それじゃあ私は職員室にいますから、何かあったら連絡してくださいね。」
 「わかりました・・・。」

 先生は保健室を出て行った。

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