Colorless Life
 おじさんとおばさんは玄関まで出て見送ってくれた。

 「それじゃあ、また来なさい。」
 「気をつけてね。」

 俺はおじさんとおばさんを真剣な顔で見た。

 「おじさん、おばさん、俺、遥の分も幸せになります!必ず詩織のことも幸せにしますから!」
 おじさんとおばさんは笑顔で手を振ってくれた。
 「いってらっしゃい。」
 「いってきます!」
 俺たちはおじさんたちにお辞儀して自転車に乗った。

 自転車に乗りながら詩織はため息をついた。

 「ふぁ~、緊張した~。」
 「あはははっ、本当、カッチコチだったな。」
 「あはは、じゃないでしょ!も~・・・。」
 詩織は俺の肩を叩いた。
 「なかなかのサプライズだったろ?」
 「こういう大事なことはちゃんと早めに教えてよねー!」
 「へ~い、気をつけや~す。」

 「あれ?ところで勇治、来る時荷物もってなかった?」
 「ん?あぁ~、うん。でもあれはもう遥に預けとくよ。」
 「・・・??」
 「さて、どこ行く~?」
 「ん~、どこでもいいよ~。勇治の行きたいとこ~。」

 俺たちの会話は果てしなく続いた。ここから広がる無限の未来のように・・・。
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